「津波で失われた歴史や文化を掘り起こし、未来へとつなげよう」――。そんな思いから、雑誌「石巻学」が昨年12月に生まれた。
128ページの雑誌には、大学教授や作家、ラジオパーソナリティーやお笑い芸人ら、石巻市に関係のある20人以上が登場。それぞれの目線で「石巻」が切り取られている。スタイルは対談やエッセーなどさまざまだ。編集したのは、石巻生まれで現在は金沢区に住む、大島幹雄さん。「ノンフィクションライターの経験を生かせないか」という思いから、雑誌編集という考えに至ったという。
大島さんは震災後、石巻市でボランティアをする中で、現地の奥深い歴史や文化を知った。津波により失われたものは確かにあるが、歴史を語れる「人」はいた。毎月現地に通い、約2年をかけて現地の人々と交流し、作り上げた。
「雑誌」にこだわるのは「どんな内容でも入れられるから」。さまざまな立場の人が好きなように石巻を語ることで、「筆者と読者、また筆者同士でも交流が生まれていく」と期待する。
目標は「2年に3号」ほどのペースで、計10号発行すること。「石巻市以外の人にも知ってもらえるように頑張らないと」と前を向く。同誌はネットストアhоntо(【URL】http://honto.jp/)で購入できる。1500円(外税)。
東日本大震災から5年―。被災地を思い活動する市内の個人・団体を紹介します。
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