電気で受けた恩は、電気と元気で返したい――。磯子区にある建設会社「(株)太陽住建」の河原英信会長が発起人となり、福島県の子どもたちに横浜の水辺での環境学習やスポーツを楽しんでもらう「かながわ元気エネルギーキャンプ」の企画が進んでいる。
東日本大震災に関する報道等を通じ、今も原発事故の被害に苦しむ福島の人たちの力になりたいと考えていた河原会長。同社では、昨年末にリニューアルされた横浜銀行アイスアリーナ=広台太田町=の屋根に太陽光発電パネルを設置し、発電した電力を東京電力に売電する事業に取り組んでいる。河原会長はその収益を役立てられないかと、地域課題解決の研究等を行うNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ=中区=の杉浦裕樹代表に相談。福島の子どもたちの屋外遊びの機会を増やそうと猪苗代湖でドラゴンボートに取り組む緒方大輔さん=保土ケ谷区在住=の紹介を受け、活動の模索を始めた。「震災前、福島第1原発の電力を利用していたのは私たち。事故で苦しんでいる福島の人たちに、今度は横浜の電気で恩返しをしたいと思った」と河原会長。福島の浜通り地区などの沿岸部で暮らしていた子どもたちが、放射線量や震災がれきなどの影響を懸念し、海で遊ぶ機会が少なくなったという現状を受け、横浜の水辺で遊べる内容を盛り込んだキャンプを考案した。
活動の企画・運営を行う実行委員会を発足し、委員長には緒方さんが就任。キャンプは3月24日から26日までの2泊3日で、福島県双葉郡の小学4〜6年生約20人を招待する。みなとみらいでのシーカヤックや、ボートでの大岡川散策などを体験してもらう予定だ。
運営費には、同社の売電収益40万円を投じ、賛同する市内の企業や個人からの寄付も募る。3月23日まではクラウドファンディングでも資金調達を行っている。河原会長は「福島の方々への恩返しとして、横浜の電気と元気を集めた大きなうねりを起こしたい。ぜひご協力をお願いできれば」。活動に関する問い合わせは実行委員会【メール】genkienergy@gmail.comへ。
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