神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
神奈川区版 公開:2016年6月9日 エリアトップへ

神奈川宿、4千分の1に再現 地元団体が立体地形図作り

文化

公開:2016年6月9日

  • LINE
  • hatena
ピンセットで旅籠などを建てる湯川さん(左)ら
ピンセットで旅籠などを建てる湯川さん(左)ら

 かつて宿場町として栄えた神奈川宿から藤沢宿までの各地域で活動する市民団体らが今年1月から進めてきた立体地形図の製作が、大詰めを迎えている。6月末には完成する見込みで、それぞれの宿場の地形図が一つにつなげられ、藤沢公民館分館の「済美館」に展示される予定だ。

 地形図の製作を進めている「武相宿場連携まつり実行委員会」は、宿場町があった地域で活動している市民団体らが「横の繋がりを強化し東海道域を盛り上げよう」と昨年立ち上げた。総勢25人が参加し、神奈川区からは東海道の魅力づくりや発信に取り組んでいる「東海道 風景街道」で事務局長を務める湯川厚子さん=立町在住=らが製作に携わっている。

 保土ケ谷区から参加している近藤博昭さんによると、「江戸時代末期の東海道の地図や写真が現存しない」ため、今回のプロジェクトでは明治14年頃の地図の等高線などを元に、4千分の1サイズで各宿場の市民団体らが地形図の製作を進めてきた。

身近な材料で細部忠実に

 地形図は、江戸時代末期の東海道を真上から見た景色をイメージし、メンバーのアイデアなどを取り入れながら作っているという。

 湯川さんは、神奈川区が以前開いた神奈川宿遊学セミナーの運営に携わっていた経験から、神奈川宿の歴史に詳しく、過去にも神奈川宿の地形図を製作した経験がある。風景街道の活動でも、行政が発行する冊子で神奈川宿に関する記述の監修なども行うほどだ。

 新子安から始まる神奈川宿部分は約1・1m。他の宿場町と比べ住宅の数が最も多く、神社仏閣が軒を連ねる。身近なものを使った手作りの部分も多く、「鳥居は植木鉢の底に敷くネットの網目を切り取ったものを使っている」と湯川さん。また、4つの宿場町で唯一海があるため、木の端材で船も浮かべたほか「天皇に献上する鯛がよく獲れたのでいけすが必要だったし、漁師町には干している網も置きたかった」と、それらを水切りネットで作った。

区制90年の活用も模索

 完成した地形図は全長6・5mの模型となり、済美館=藤沢市=で展示される。湯川さんは「保土ケ谷区では地元のイベントで披露する機会がある。神奈川区でも披露する機会があれば」と話す。

 来年は神奈川区が誕生して90年という節目の年。「地形図を通して神奈川宿の歴史に触れることで、住んでいるまちに愛着がわく」。風景街道のメンバーには行政職員もいるため、関連イベントでの披露など模索したいとしている。

神奈川区版のトップニュース最新6

工場見学が累計30万人

日産自動車横浜工場

工場見学が累計30万人

愛され続けて90年

4月25日

DX対応でサイト新設

地域子育て支援拠点

DX対応でサイト新設

6月開始のアプリと連携も

4月25日

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月18日

デジタル端末貸与を実現

神奈川工業高定時制

デジタル端末貸与を実現

地元企業連携では全国初

4月18日

追突事故が増加中

神奈川警察署管内

追突事故が増加中

15日まで交通安全運動

4月11日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月11日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

神奈川区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook