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12月30日に閉店する喫茶店「コーヒーショップ キャメル」のオーナーを務める 渡辺 蘭子さん 反町在勤 73歳

掲載号:2016年12月22日号

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1杯で笑顔つくる”ママさん”

 ○…閉店まであと1週間ほど。我が家に帰ってきたかのように扉を開けて席につく客にコーヒーの準備をしながら「毎朝必ず1杯飲んで出勤していた人が、転勤するときに手袋をくれたりね」と、思い出話に笑みがこぼれる。長年使い続けて磨きこまれた銅製のポットから注がれた湯で、挽いた豆がぷっくりと膨らむ。「自分だけでお店を作り上げたのではない。お客さんに作ってもらったなって」

 ○…中区山下町にあった中華料理店が実家。7人兄弟の5番目で「霧笛楼の裏の土手でサトウキビをもいだり、新山下の陸橋下でどんぐりを集めていたら海に落ちたり」と、おてんば娘だった。”絵描き”を夢みた横浜女学院高時代、高島屋での公募展にこっそり応募したら入選。おかげで美術部ができた。「描いたのは、大好きなアジの干物」といたずらっぽく笑う。

 ○…卒業後しばらくは両親の店を手伝うが、26歳の頃日本大通りの喫茶店で見習いをしながら、上島珈琲の喫茶学校に通う。27歳で華正樓のとなりに中国風の喫茶店「蘇州」をオープン。1年で店を弟に任せ、キャラバンコーヒーとの縁で市内各地の開店準備に携わった。反町で9年続けてきた前オーナーから「キャメル」を引き継いだのは、45歳の頃。「一年経ち、自分が店に溶け込んだと実感できたのを機に写真や絵画の展覧会、コンサートなどを企画するようになった」。2日後に控えた常連客による閉店前最後の写真展に向けて、「メニューにない特製サンドイッチを準備中」と嬉しそうに耳打ちする。

 ○…すべては「おいしい」の一言のため。その一心で”キャメルの味”を毎日淹れ続けてきた。新たに店を持つことも考えているが、週末に手伝ってくれている息子とは「移動喫茶店として、昔、喫茶店に通っていたような方も多い介護施設に出張するのもアリかもねって話している」と明かす。”ママさん”はこれからも1杯で人を笑顔にする。

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