ポートサイド公園フェスタ29の実行委員長として準備に励む 中村 保次さん 栄町在住 76歳
ポートサイドの生き字引
○…地域の代表として、ポートサイド地区の移り変わりを見守ってきた。再開発も最終段階に入り「この目で町の行く末を見届けよう」と、このほどヨコハマポートサイド自治会の会長に。初代を含めて3度目となる会長職に気負いはない。11年目を迎えた秋の恒例イベント「公園フェスタ」は、ポートサイド地域に林立するマンション住人の交流の場として定着。昨年は1000人超が参加した。「七輪で秋刀魚を焼くことが、親子の触れ合う機会にもなっている」と穏やかに話す。
〇…下町情緒残る栄町で生まれ育った。父は米軍の払い下げ品を扱っており、町内でいち早くテレビを入手。自宅はいつも、プロレスや相撲を観るために集まった人でにぎわっていた。「横浜駅もあまり開発されておらず、遊ぶところには困らなかった。帷子川でも泳いでいたよ」と当時を振り返る。幸ケ谷小から関東学院へ。中学から大学まで卓球に打ち込んだ。
〇…24歳で家業を継いだ。仕分け所は中央卸売場近く。トラック運転手たちが「ヤンキーホーン」を求めて来社することに目をつけ商売に。トラック用品の販売・加工を手掛ける会社として映画『トラック野郎』シリーズの電飾を担当するなど、人気は瞬く間に全国に広まった。いわゆる「デコトラ」の火付け役の一人がこの人。
〇…同地区の再開発は1990年ごろにスタートした。有識者会議の一員として、ウォーターフロント計画を学ぶために米国視察を実施。郷土を愛する気持ちが強く「海や横浜駅、オフィス、市場などの資産を活かす計画が必要だ」と住民目線の発言をしてきた。「この地域のマンションの多くは、管理組合はあっても自治会がない」と嘆く。「マンションの垣根を越えた、さらなる交流を図りたい」。顔見知りを増やすことが防犯にもつながる。公園フェスの担う役割は大きいと感じている。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|