神奈川県警の調査で危険度が高いとされていた区内4カ所のバス停について、安全対策が遅れていた菅田町の「長導寺前」バス停が8月中をめどに移設されることが分かった。
1日に開かれた市会水道・交通委員会で、中山大輔議員(神奈川区選出)の質問に答えた三村庄一交通局長が明らかにした。
同バス停は、乗降時にバスが横断歩道をふさぐようにして停車することから、降車した人が発車を待たずに車体の前方や後方に回り込んで道路を横断する恐れがあるとされてきた。
三村局長は、「関係機関との調整が整ったため、8月にはバス停の移設に向けた工事に着手する」と説明。交通局自動車本部営業課によると、現在の位置から50メートルほど東側の第三京浜道路高架下に移設するという。
県警は2018年8月、区内の「三ツ沢南町」バス停で降車した当時小学5年生の女児が、バスの後方から道路を横断しようとして対向車にはねられた交通死亡事故を受け、横断歩道と近接するなど危険がある県内84カ所のバス停を一斉に調査し公表。危険度の高い順にAからCの3段階で判定した。
危険なバス停は市内に40カ所、うち市交通局が所管するものは14カ所あり、区内では「長導寺前」と「片倉町入口」(三ツ沢上町)がA、「松本」(松本町)がB、「滝坂」(子安台)がCの判定を受けていた。片倉町入口は昨年11月、松本と滝坂は今年4月にバス停から近い横断歩道を廃止することで安全対策を済ませているという。
交通局では、県警から危険性を指摘されたバス停について、注意喚起の看板設置や社内アナウンス、車体前後にステッカーを貼るなどの啓発を行っているという。三村局長は、県警が公表した交通局所管のバス停14カ所のうち9カ所で対策を行ったとしたうえで、「(県警から)危険性が指摘されていなくても課題があるバス停に関しては、安全性向上に積極的に関わっていきたい」と話し、警察や区役所と連携しながら柔軟な対策を進めていく意向を示した。
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