神奈川消防署は、救急車の適正利用に向けてけがの予防対策をまとめた冊子の配架を始めた。転倒などの事故は入浴時に発生することが多いため、区内6軒の浴場が加盟する浴場組合との連携に着目。地域医療に携わる薬局を束ねる薬剤師会の協力も得ることで、幅広い世代にけがの予防を呼び掛ける。
入浴時ののぼせや転倒による事故が考えられる公衆浴場と、人々の健康を支える薬局に依頼し、市消防局が製作した冊子『ケガの予防対策』を7月末までに各団体の加盟店舗に配置。台数に限りのある救急車を重傷者対応にあてるため、119番通報の適正利用につなげる。
協力店には、同署が昨年作った「指差し救急ボード」も設置。イラストが描かれたボードには体調を表す言葉が日本語や英語、韓国語など6カ国語で記され、会話による意思疎通ができない外国人などの体調不良をいち早く察知できる。
不要不急の119番通報は、1分1秒を争う命を救う救急活動にとって大きな問題になっている。同署では昨年度、21万2395件の救急出動に対して住宅内での転倒・やけどなどの一般負傷(急病・交通事故・労働災害を除く)の搬送数が3万7859件と全体の約18%を占め、前年比で3・9%増加した。
消防職員は「多くの方に冊子を見ていただき、けがを未然に防ぐことにつながれば」と話している。
神奈川区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>