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87歳 空き箱でアート 環境保護の思い伝える

文化

掲載号:2020年9月24日号

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首藤さんと展示作品
首藤さんと展示作品

 87歳の美術家・首藤教之さんの個展が、六角橋商店街内「あけ/たて」で27日まで開かれている。空き箱やダンボールを素材にした100点近い作品を展示。「地球の環境保護」をテーマに、「生命と自然、人生、社会への感動を表し、宇宙での奇跡と言われる私たちの生への希望を伝えたい」と首藤さんは思いを語る。

 首藤さんは、空き箱などを活用したアート制作を10年前から続けている。身近な素材ながら、梱包などの用途を終えると捨てられてしまう空き箱やダンボールで地球環境に配慮した作品を作りたいという思いが、創作意欲を駆り立てた。

 制作工程は、作品の形に合わせて切ったダンボールなどの上から和紙や新聞紙を貼り付け、絵の具で彩色を施すだけといたってシンプル。色鮮やかでどこか気持ちが明るくなるようなデザインが特徴だ。

 自身の作風を表す代表作は、今回の展示にも並ぶ自然の中で女の子と小鳥が向き合う姿を描いたもの。「生き物と植物を描き、自然との対話を表した。環境破壊は天災もあるが、人間たちが引き起こした人災の影響が大きいことを伝えたい」と首藤さんは説明する。

戦争体験 美の根底に

 首藤さんは大分県立別府第二高校の美術科で学び、在学中から油絵や水彩の風景画を描いていた。「ただ綺麗なものを作りたいとは思わず、自分の心や思いを込めることにこだわり表現方法を模索した」と、戦争真っ只中の時代を生きた多感な少年期の記憶が創作の根底にあるという。

 高校卒業後、喫茶店で初の個展を開催。その後も独学で学び、友人と同人誌を発行したりグループ展に参加したりして腕を磨いた。

 1954年に上京すると、岡本太郎や阿部公房、武満徹らの「現代芸術の会」の講座に通い、受講した若手作家らと前衛芸術グループ「火の会」を結成。グループ展や機関紙の発行を行うなど精力的に活動し、日本アンデパンダン展、日本美術会展、各地の平和美術展に出品したほか、日本美術会代表も務めた。

 現在は葉山町で暮らすが、羽沢・菅田地区や港北区の妙蓮寺などにも30年ほど住んだことがあるという。妙蓮寺で画塾を開いていたことから、「あけ/たてで個展を開くと、当時の教え子が今でも見にきてくれる」とうれしそうに話す。

 午後1時から6時。詳細はあけ/たて【電話】︎045・402・1215。
 

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