済生会東神奈川リハビリテーション病院=西神奈川=の中庭に、みなとみらいの風景をモチーフにした装飾花壇がお目見えした。鶴見区の造園業「田口園芸」(田口英明社長)が寄贈したもので、職人の前田豊さんが同院に入院したことが縁となり、花を通した交流に発展した。
入院中だった前田さんは、同院の有志が昨年春から行っている園芸作業にリハビリの一環として参加。土壌の改善や植栽の選定といったアドバイスを行うなど交流を深めたという。
折しも毎年春に山下公園で開かれる花壇展の時期と重なり、出展を終えた同社の花壇を病院に移設する話が持ち上がった。コロナ禍での中断もあったが、9月中旬ようやく実現した。
花壇は、横浜ベイブリッジやみなとみらいのビル群、船などをイメージしたデザインで、病院の中庭に合わせてレイアウトを組み直し、以前からあった植栽なども活用しながら手際よくアレンジ。完成した花壇に、同院の職員は「リハビリは入院期間が長くなる人も多い。花があると季節も感じられて明るくなる」と喜んだ。
同社では、これまで花壇展に出展した作品は再利用せず解体していたといい、高木憲夫取締役は「今年はコロナでコンテストもなかったので、寂しく思っていた。やはり残るのはうれしい」と笑顔を見せた。同院との交流を生む懸け橋となった前田さんも、「やりがいのあるリハビリだった」と満足そうだ。
7日には、同院から前田さんに感謝状が手渡された。同院園芸チームの職員は、「普段はなかなか笑顔を見せない人が、花を見て笑っていることもある。コミュニケーションのきっかけにもなる」といい、リハビリに励む患者の楽しみにもなっているという。
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