創立70周年を迎えた「神奈川防火防災協会」の会長を務める 長谷川 秀樹さん 神奈川本町在住 60歳
目の前のことに懸命に
○…災害時に備え地域の安全を守るため、多岐にわたる業種255事業所が加盟して連携を図る組織「神奈川防火防災協会」会長を務め4年目。いざの時に各事業所が所有する高所作業車などの資機材を円滑に活用できるようにと、日頃から会員同士の顔の見える関係づくりに注力してきた。創立70周年の節目を迎え世代を超えた区民の防災意識向上を図るため、シニアクラブ連合会会員から防火川柳、小学生には防火防災ポスターを募りカレンダーにまとめる事業や、保育園や幼稚園などに防災絵本を寄贈する試みを展開してきた。
○…約30年前に協会に入会し常任理事を経験。会長就任後は災害現場での実地経験者の声を聞く防災研修会に力を注いできた。これまで招いた講師陣は阪神・淡路大震災の指揮官や糸魚川市大規模火災の消防団長、九州北部豪雨災害で最前線に立った人物など、現場を知り尽くした面々だ。「皆さん共通しておっしゃるのが『地域連携の大切さ』。防火防災のためには消防署だけでなく地域が一体となる必要性を強く感じました」
○…幸ヶ谷出身の地元人。大学2年の時に父が急逝し、20歳の若さで家業の塗装会社を継いだ。右も左もわからぬ中、深夜まで根を詰めて働き、基本を大切に仕事に向き合った。努力の甲斐あって新国立競技場や富岡製糸場など有名建築物の塗装も数多く手掛け、日本塗装工業会神奈川県支部長にも就任。県民功労賞や黄綬褒章も受賞した。
○…座右の銘は「一意専心」。大変な時こそ目の前のことに集中する大切さを説く四字熟語だ。大学受験や父の急逝の際に恩師が帰り際「今君がすべきことは靴の紐を結ぶことだよ」と掛けてくれた言葉からモットーに。一歩ずつ着実に歩む姿勢が今を作っている。
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