2021年の春の叙勲で、区社会福祉協議会会長の河原史郎さん(78・菅田町)が瑞宝双光章を受章した。5月31日に区役所で伝達式があり、日比野政芳区長から勲章を受け取った河原さんは「地域で暮らす者として当たり前のことを続けてきただけ。活動を支えてくれた妻に感謝したい」と喜びを語った。
河原さんは横浜翠嵐高校から東京理科大学に進学。卒業後は理化学研究所に就職し、電磁気学や物質の分析に用いられる単結晶の研究などに取り組んだ。26歳で妙蓮寺の特定郵便局長に転身すると引退までトップセールスに励み、保険事業で大臣表彰も受けたという。
民生委員は郵便局時代から続け、委嘱当時は老人手帳などを地域の高齢者宅に配布する業務などを担った。「私だけではとてもできなかった。女房が助けてくれたおかげ」と振り返る。
行政相談委員や人権擁護委員としても活動を続けるなど、様々な立場で地域と密接に関わってきた河原さん。「まもなく後進に道を譲らないといけない時期がきたかな」と話すが、「そこに生まれて生活している以上、福祉活動を含めて地域の課題解決に取り組むのが当たり前だと思う。有償か無償かなどとけちなことを言わずに、余裕があるならやるべきだという感覚をいまだに持っているし、それが自分の面子でもあり生きがいだった」と、地域活動への色あせない情熱をにじませた。
神奈川区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>