世界自殺予防デーの10日、協進印刷=大口仲町=が神奈川区と横浜市こころの健康相談センターに啓発冊子を寄贈した。
身近な人の悩みに気付いて必要な支援につなげる「ゲートキーパー」の重要性を伝えるもので、カナダの医療グループが提唱する「TALKの原則」を紹介。TALKは「Tell」「Ask」「Listen」「Keep Safe」の頭文字で、心配していることを言葉で伝える、つらい気持ちを汲みながら相手の気持ちに寄り添い言葉に耳を傾ける、刃物や薬物などから遠ざける――、といった接し方のポイントをまとめた。
自殺というテーマを扱うことからあえてポップで明るいデザインにし、愛らしいキャラクターが原則を呼び掛けるストーリーにした。江森克治社長は「周囲の人が、もっとお互いに気遣っていこうというメッセージを込めた。社会不安や職を失ったことが原因で亡くなる人の数を、人間の力で抑えることができたら」と話し、監修した同センターの白川教人センター長は「コロナ禍により誰もがストレスを感じやすい状況。こんなときだからこそ、自殺対策や心の健康について市民一人一人が自分のこととして考えほしい」と啓発の重要性を語った。
冊子は3千冊を制作し、駅や区役所各課、地域ケアプラザ、地域包括支援センター、公立小中学校、民生・児童委員などに配布される予定。
同センターによると昨年の全国の自殺者数は11年ぶりに増加し、横浜市でも前年から60人増えて550人だった。
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