神奈川区民文化センターかなっくホールで10月30日にソロリサイタルを行う 會田(あいた) 瑞樹さん 東京都在住 32歳
打楽器の可能性広げたい
○…かなっくホールで創作・発表などを行うレジデントアーティストに今年度から就任。打楽器奏者として、30日には同ホールで鉄琴の一種ヴィブラフォンのソロリサイタルを行う。「音楽も我々の生命も儚いものだからこそ美しく、尊いということを表現したい」と公演を前に意気込む。
○…4歳から母の勧めでバイオリンを習い始めたが、「自分より上手い子はいっぱいいたし、才能がある方ではなかった」と振り返る。レベッカやビートルズ、クイーンなど愛聴していたバンドでもドラムの音色に魅力を感じていたことから、自然と打楽器に引かれるようになった。高校2年生で管打楽器ソロコンテストに出場した際、他の出場者が木琴のマリンバなどを演奏する中スネアドラム1つでパフォーマンスを披露。「小太鼓1つで何ができるのか」と言わんばかりの好奇の眼差しを向けられながらも、演奏が終わると聴衆の心をつかんだ。「たった4分間でその場を覆せたのが、ソロとしての表現の可能性を感じた瞬間だった」
○…コロナ禍で公演の中止が続いた中、新たにのめり込んだのは料理の世界。料理動画をきっかけに見よう見まねで魚も捌くようになり、今では気分転換も兼ねて毎日のようにキッチンに立つという。揚げ物や火の通り具合なども「音」から感じ取るといい、「結局好きな音楽からは離れられない」と笑う。
○…「打楽器からはこんな音が出るのか、こんな表現ができるのかという可能性を知ってほしい」と、昨年からインターネットで演奏や公演を配信するなど新たな表現の形を模索している。「海外との交流など舞台を広げながら、”人間の感情”を表現した叙情的な演奏を届けていきたい」と高みを目指す。
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