神奈川工業高校の放送部が、「特殊詐欺加担防止」をテーマに動画を制作した。動画は今年の4月から「神奈川県警察公式YouTube」で公開されている。
この動画は県警が同校に制作を依頼したもの。コロナ禍で非行防止などについて対面での呼びかけができない中で、授業やホームルームで活用できる動画での啓発に着目し、県警が放送部のある県内の高校に制作を依頼。
同校をはじめ6校が協力し、大麻や薬物の乱用防止、SNSの正しい使い方を促すものなどをテーマに計5本の動画を完成させた。
犯行の再現VTRも
同校では昨年9月頃から構想を始め、独自に脚本や演出を手がけ、編集まで行った。撮影では背景などに合成技術などを用いながら、「同年代にも伝わりやすいように」と部員が犯人と被害者役を演じ、犯行の再現VTRなどを制作した。
コロナ禍で週3回までに活動が制限される時期もあったが、昼休みの校内放送や大会への参加、文化祭での発表などと並行しながら、半年ほどかけて約6分半の動画に仕上げた。動画は生徒同士が話し合うという設定のもと、被害の件数・金額のデータなどを交えながら特殊詐欺について紹介。中でも学生が関わりやすい現金の受け取りや引き出しについて解説しながら、犯罪に加担しないためにも「誘いはキッパリ断ることが大事」とのメッセージを強く押し出している。
同校3年で部長の新堀由依さんは「編集後の動画を見た時は、苦労した分完成度が高くて感動しました。また制作していく上で電話相談窓口の存在を知るなど、私としても気づきがあったので、同年代の人への啓発として役立ってくれれば嬉しい」と期待を込めていた。
県警は4月、動画を制作した高校の代表生徒に感謝状を贈っている。
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