台町在住で高校2年の八幡龍さんが、7月に平塚市で行われたアマチュア将棋の大会「湘南平塚七夕オープン将棋大会」のAクラスで優勝した。
Aクラスは3段階あるクラス分けの真ん中で、県内レベルの実力者が集まる。4局を行い、試合内容に応じたポイント制で優勝を争った。
八幡さんは20人が参加した同大会で、4戦全勝で優勝。「成績では格上の4人と当たって全勝だったのでうれしかった」と振り返る。
中でも3人目との対局は、攻め重視の八幡さんと守り重視の相手とのホコ・タテ対決。「よく対戦している」という相手の傾向を研究し、序盤から早い手で動かし、終盤に持ち時間を残すことで余裕のある展開に持っていけたことが勝利につながった。
将棋を始めたのは小学4年生のとき。将棋をアレンジしたボードゲームの「どうぶつしょうぎ」で父親の茂さんと遊んだのがきっかけだった。中学生になると、週に一度南区の将棋教室に通いはじめ、実力が上達。同じ時期に将棋を始めた父親にも勝つようになり、高校は囲碁・将棋部が全国大会で優勝経験のある横浜高校に進んだ。
部内では厚い選手層に阻まれ昨年・今年と団体戦のメンバー入りは果たせなかったが、その分アマチュアのオープン大会に積極的に参加し、腕を磨いている。
攻めの中飛車
得意な戦法は攻め重視と言われる「中飛車」。AI全盛の昨今では「最善手」と判定されないことも多いというが「人間同士なら通用する戦法」と中央突破を貫く。既成の定跡にとらわれず「新手一生」を掲げた昭和の名棋士・升田幸三に憧れを抱く。
短歌でも花開く
将棋より早く、小学2年生から続けているのが短歌。本紙でも連載中の、神奈川区を拠点に活動する短歌グループ「青海波」に所属し、高校では文芸同好会も兼部。
「先生が 書写の手本を書くように オレンジ色に空染まりゆく」の一首が県大会で入賞し、今月21日に行われる関東大会に出場する。
「少ない文字数で削れるところを考えていくのが得意」と、将棋盤と短冊の両方を舞台に躍動する16歳だ。
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