神奈川東ロータリークラブが奉仕活動として取り組んでいる、スリランカへの井戸寄贈本数が99本となり、今年度中に節目となる100本に到達することが分かった。この活動は「神奈川区民まつり」の募金で行っており、スリランカに住む人々の生活に役立てている。
赤道近くに位置するスリランカは熱帯で気候変動を受けやすい地域だ。度々干ばつが起こり、水不足が深刻化する。特に農山村部では、水道のインフラ整備が遅れ、河川の水などを生活用水として利用してきた。
同クラブは2001年5月、NGO団体「ワンワールド・ワンピープル協会」を通じて、スリランカの山村に幼稚園を含む複合施設を寄贈。現地に赴き、水不足の深刻さを目の当たりにしてから、毎年井戸を贈っている。クラブとして66本、メンバー個人の寄贈を含めると、10月19日現在で99本となった。同クラブによると、今年度中に100本に到達する。
奉仕の輪広がる
スリランカへの井戸寄贈の活動は、「神奈川区民まつり」の募金で行っている。今年の区民まつり当日は、同NGO団体に所属するスリランカ人のバンダーラさんや同志社女子大学と京都光華女子大学の学生ボランティアグループの9人が応援に駆け付けた。
学生らは英語翻訳を付けた絵本などをスリランカに贈り、現地でも支援活動を行っている。同志社大学3年の西上由紀さんは「スリランカの子どもたちを笑顔にしたいという思いで応援に駆け付けた。すこしでも力になりたい」と話した。
井戸の寄贈支援についてバンダーラさんは「河川の水では、非衛生的で体調を崩してしまう人が多く、水不足にもなる。井戸があることで約1万人の生活に役立っている」と感謝の言葉を並べた。
交流を糧に
同クラブの矢野修二会長は「この活動が始まり10年以上が経つが、現在もスリランカの人との交流があり、続けている。100本目の寄贈ができることは誇らしく思う」と語り、「今後は、水を浄化する技術支援や不足している教育施設の設立なども視野に入れて、関係を継続していきたい」と抱負を述べた。
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