成人式応援プロジェクトを指揮する 河崎 力さん 西神奈川勤務 36歳
美容で地域貢献を
○…振り袖業者が突然営業を停止した問題は、他人事ではなかった。横浜ビューティーアート専門学校の教員。生徒の一人が被害に遭ったのを知り、「困難を希望に変えよう」と集まった同僚らと応援プロジェクトを立ち上げた。すぐに支援の輪が広がり、学校と協賛企業が取り組む社会貢献事業の指揮を執ることになった。2月4日の実施日は、教員らが着付けやヘアメイクを担当。プロカメラマンの撮影したデータもプレゼントする。
〇…北海道の漁師町に生まれた。田舎育ちで都会へのあこがれが強かった少年時代。「いつか華やかな世界で勝負がしたい」と将来を夢見ていた高校1年のとき、美容師を主人公にしたドラマに衝撃を受けた。「自分もあんな美容師になりたい」と札幌の美容学校へ進学。その後、人気店でスタイリストになり、その人間性から新人の教育担当を任された。
〇…教えることの面白さを知り転職を決意。教員となって10年が経つ。大切にしている言葉は「素直」「謙虚」「感謝」だ。専門学校では美容実習を受け持つが「社会人としての基本を学校生活で培ってもらいたい」と、技術や資格取得だけではなく人間形成も重視している。
〇…北海道で知り合った妻と1年生の長男と暮らす。「息子とはおそろいの髪型で一緒に遊んでいます」と笑顔。横浜には4年前にやってきた。神社・仏閣を巡るのが息抜き。鎌倉はお気に入りの一つだという。実家にはこれまで1回しか帰っていないが、テレビ電話があるので苦にならない。「同じ港町でも横浜は大きくてびっくりした。できることを一生懸命やって、新風を吹き込みたい」と仕事に意欲を燃やす毎日。応援プロジェクトはキャリアの分岐点となるに違いない。それだけに思い入れも人一倍だ。「悔しくて悲しい思いをした被害者を美容の力でサポートしたい」と抱負を語った。
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