神奈川区役所は3月28日、「横浜型地域包括ケアシステムの構築に向けた神奈川区行動指針」を発表した。区の課題に合わせ、在宅医療や認知症対策など大きく4つの分野で行動指針を示している。
横浜市は、団塊の世代が75歳以上となる2025年度を目指して、昨年3月に「横浜型地域包括ケアシステムの構築に向けた行動指針」を発表した。区ではその指針をもとに、区三師会をはじめ各地区の地域ケアプラザ、総合病院など20団体を集め、地域ケア会議やヒアリングを行い、同区の行動指針を策定した。
高齢化率が23%に
神奈川区では25年に高齢者人口が3千人増加し、高齢化率が23%まで上昇すると予想。認知症や認知症の疑いがある人が1千人弱増加、自宅での看取り件数も現在の3倍以上に増える可能性があると言われている。これらを踏まえ、同指針では、【1】在宅医療・介護連携【2】多様な主体による生活支援の充実【3】介護予防【4】認知症対策――の4分野を重点方針と位置付けた。
18年に実施した神奈川区民意識調査などによると、人生の最期を迎えたい場所を「自宅」としている人の割合が全体の48%を占め、また区内高齢者の4割が在宅医療のサービスを求めている。そこで区では、多職種が連携して在宅医療・介護サービスを提供できる体制を強化していく。来年度中に「在宅医療マップ」の作成や講演会を通して啓発・人材育成を進める。
認知症対策では、今年度から進めている「認知症高齢者見守り協力店」や「高齢者見守りキーホルダー」が各地域へ広がりをみせている。しかし、認知症サポーターの養成人数は市内で15番目(17年9月時点)にとどまっており、同サポーターの活躍できる機会を増やすことで、拡充していく方針だ。区高齢・障害支援課の八島良輔課長は「身近な地域で高齢者の方が自分らしく生きることができる取り組みを多機関で連携しながら進めていきたい」と話す。同指針は4月以降、各地域ケアプラザなど公共施設に配架する予定。
問い合わせは、区福祉保健センター高齢・障害支援課【電話】045・411・7110へ。
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