デートDV防止全国ネットワークの設立に尽力した 阿部 真紀さん 台町在勤 56歳
「人権啓発で暴力なくせ」
○…台町に事務所を構える認定NPO法人「エンパワメントかながわ」の理事長として2004年から暴力のない社会を目指して人権啓発活動を行う。デートDV防止全国ネットワークの設立に尽力し、昨年3月に設立。8月26日の設立記念シンポジウムには全国から150人以上が集まった。「恋人間で起こるデートDVを予防することはDVや虐待を未然に防ぐきっかけにもなる。『デートDV』をキーワードに社会を変えていきたい」と意気込む。
○…鎌倉市に生まれる。湘南高校に進学し、合唱部に入った。上智大学を卒業し、高校時代の同級生と結婚。夫の仕事の関係で、数年間香港やアメリカなど海外に住んだ。1997年に帰国すると「何か自分ができることはないか」と専業主婦から脱し、活動の機会を探っていた。
○…出会ったのが子どもへの暴力防止を啓発する人権プログラム「CAP」だ。2年後にはCAPスペシャリストの資格を取得。「暴力を受けていい人はいない」と伝える60分の授業は子どもの心を動かす。「子どもの力に感動した」とNPO法人を設立し啓発活動を続け、「デートDV」という言葉に出会った。「これだ」と県と協働して「デートDV防止システム構築事業」に着手。中学生や高校生向けの予防啓発授業に加え、11年には全国初の電話相談「デートDV110番」の開設など啓発活動に貢献した。
○…全国各地で「デートDV」の防止活動が行われていることを知り、ネットワーク化へ。各地の相談窓口をサイト上で発信するなど連携が始まった。4人家族。現在は戸塚に息子と2人で住む。多忙な日々を過ごすなかでスパに行くのが息抜きだ。「次に目指すはNPO化。社会を変える活動を続けていきたい」。
|
<PR>