市美術展ヤング大賞 受験生の心を作品に 宮崎中3年 中村悠土さん
川崎市民や市内在勤、在学の人を対象にした「かわさき市美術展」の入選作品が5日に発表され、高校生以下の最も優秀な作品に贈られる「ヤング大賞」に宮崎中学校3年中村悠土さんの彫刻・立体造形「私の脳内」が選ばれた。
同展は川崎市、市文化財団・市美術展運営委員会の主催で行われ、市民の文化芸術活動の機会を増やすことを目的に昭和42年から毎年開催されている。
今年は、421点が出展。中高生以下の部には52点が応募された。ヤング大賞を受賞した中村さんの作品「私の脳内」は紙粘土や針金、スズランテープなどを使って人間を追いかけるタコと鬼を立体に表現したもの。約4ヵ月半かけて製作された。
「自分の脳の中に迫られているものがあったから」と中村さん。夏は美術部の一員として市民館で行われた太鼓ミーティングのねぷた作りに携わっていたこともあり製作時間に制約があったが、その焦りや受験が控える中学3年生の不安な気持ちがこのユニークな作品を生み出した。「学校で全て揃う材料をつかったのが自分のこだわり」。限られた時間や材料の中で最大限のパフォーマンスを発揮した。審査委員も「発想が豊かで素材を上手に活かしている。これからの可能性を感じる」と総評した。
尚、入選3日後、中村さんは希望していた川崎総合科学高等学校デザイン科への入学も決まった。美術部顧問の鈴木康夫さんは「希望校に進路が決まってほっとした。中村君は自分の作りたいものは絶対形にするというロマンを持っている。これからも活躍し続けてほしい」と話した。
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4月19日
4月12日