アリーノ「クラシックの夕べ」に出演するアルト歌手 塩澤 直美さん 有馬在住
クラシックを面白く
○…その独特の低音を響かせて、クラシックをはじめ、幅広いジャンルの歌を唄う。あす9日には地元の生涯学習支援施設アリーノの「クラシックの夕べ」にも出演。「いつも、自分が楽しいと思えるようなコンサートにしたいって考えています。じゃないとお客さんも楽しくないでしょうから」。飾らない笑顔と素直な言葉に、歌にかける自信と熱意がにじみ出る。
○…静岡県焼津市出身。愛知県立芸術大学音楽部声楽科、そして同大大学院で声楽を学ぶ。中学までは音楽よりも美術に興味があった。小さい頃からピアノは習っていたが「絵が好きで将来は絵描きかデザイナーになるつもりでした」と笑顔で話す。転機が訪れたのは高1の頃。ピアノの先生に、自分の歌声が「変わっている」と言われたこと。声楽におけるそれは褒め言葉であり、天性の低音に人生を委ねた瞬間だった。
○…大学時代は演劇にも打ち込んだ。「歌も芝居のセリフも、声の出し方は違っても、気持ちを込める点では同じ」。この経験が幅広いレパートリーを感情豊かに歌い上げ、今につながる。また、コンサートではその美声とともに軽快なトークで客を楽しませる。内容は歌が生まれた理由や時代背景、作曲家の意外な素顔まで様々。それを徹底的に調べ、そこに自分なりの解釈も加える。「歌よりも喋っている時間のほうが長いこともありますよ」とニコリ。その日の客層や天気によって曲を変えることもある。「難しいと思われがちなクラシックも生まれた当時はポピュラー音楽。たくさんの人にクラシックの面白さを伝えたいんです」。
○…取材時、傍(かたわ)らには結婚15年目で授かった2歳の愛娘がいた。静岡や都内でのコンサートのほか月2回行っている地元老人ホームへの慰問にも連れていくのだという。「この子のおかげでディズニーのレパートリーが増えました」。歌手として、母として、今充実した時間を過ごしている。
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4月19日
4月12日