有馬・東有馬地区コミュニティバス 2回目の運行実験へ 採算性確保めざし、ダイヤなど見直し
有馬・東有馬地区と宮前平駅、宮前区役所を結ぶコミュニティバスの運行実験が来年1月頃から1ヵ月の予定で準備が進められている。同地区での実験は2009年に続き2回目。本運行をめざし、採算性と住民ニーズの把握という課題をクリアできるか注目される。
同地区におけるコミュニティバス導入の取り組みは、地域住民や商店会、宮前区まちづくり協議会交通専門部会メンバー、市議らで組織される「有馬・東有馬地区コミュニティバス導入協議会」と川崎市が2004年から行なっている。2009年3月の実験時には、区役所-宮前平駅-有馬・東有馬地区の循環ルートを30分間隔で運行。平日の平均利用者数316人、1便あたり16人の利用があったが「採算がとれない」ことで再検討が行なわれていた。
今回の運行実験では、市がダイヤの見直しや人件費の削減を提案。実施案によると、事業会社は市バスと東急バスが担い、始発を午前7時台に繰り上げて利用客の増加を見込む一方で、車両を1台に、運行間隔は前回の30分から60分にして経費を削減。さらに、65歳以上のOB運転手を活用して人件費も抑えるという。
市ではこの運行実験を来年1月頃の実施予定で現在調整している。住民からは「交通空白に、今後は高齢化が加わる。もし採算がとれない場合でも”地域の足”として運行してほしい」と、本運行を期待する声も聞かれる。
川崎市では2000年度から市内のコミュニティ交通の取り組みを支援。区内でも同地区のほか白幡台地区(2004年)、野川南台地区(2006年)で運行実験が行なわれ、野川南台では団地自治会主体による会員制コミュニティバス「みらい」が2008年から運行。今年9月には麻生区高石地区でも緑ナンバーによる乗り合いバス「山ゆり号」がスタートしている。
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1月17日
1月10日