『せいじのみかた』Q&AVOL.22 毎月第4金曜日連載 沿岸部県立高校「津波避難ビル」指定 に『ちょっと待った』 神奈川県議会議員 飯田満
Q・津波から県民を守るために、神奈川県では「津波避難ビル」の指定など対策を取っているようですが?
A・東日本大震災後、全面見直しをしていた「地震災害対策計画」がまとまり、沿岸市町村に対する津波対策が盛り込まれました。住民らが短時間で避難できる避難路の整備や、高台への避難階段の設置、また、津波避難ビルの指定で安全を確保する事が加わりました。
その中で、沿岸から約5百mの場所に位置する県立海洋科学高校(横須賀市・鉄筋コンクリート造3階建て)校舎の屋上に手すりを設置して「津波避難ビル」に指定する計画が提案されましたが、現地を視察すると不安が生じました。
私の脳裏に浮かんだのは東日本大震災による津波被害で鉄骨だけが残った、宮城県南三陸町の防災対策庁舎です。この庁舎を襲った津波は屋上の高さを超え、町民へ避難を呼びかける女性職員をはじめ、多くの職員の命をものみこみました。
この教訓を活かすなら同高校3階の校舎屋上ではなく、学校裏にある小高い丘へ避難させることを最優先させるべきであり、2月29日の文教常任委員会で、津波避難ビルの指定を再考するよう教育局の危機意識を質しました。人命が関わる万が一への備えです。少しの不安も残さぬよう、私自身も検証を続けて行く事をお誓い致します。
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4月19日
4月12日