川崎市 風しん患者が急増 市は予防接種をを呼びかけ
川崎市内で風しん患者が急増している。7月23日現在で18件と、昨年の11件を大きく上回った。医療機関すべてが報告するようになった2008年以降で最多となり、市では早めの予防接種を呼びかけている。
風しんは、ウィルスによる感染症で飛沫感染する。潜伏期間は2〜3週間で、主な症状は発疹や発熱、リンパ熱の腫れなど。小児期に感染を逃れても、成人になって罹患することがある。対策としては予防接種が最も効果的という。
過去の届出数は、08年3件、09年1件、10年3件、11年11件。今年は7月23日現在で18件となっており、08年以降で最多。市健康福祉局では「理由は不明」と話すが、全国的に流行しており、人口が密集している首都圏では感染する可能性が高いという。
厚生労働省では公費負担による制度で麻しん風しん混合ワクチン(MR)の2回接種を推奨しており、市の11年度の接種率は第1期(1歳児)95・5%、第2期(小学校入学前1年以内の幼児)90・3%、第3期(中学1年の年齢に相当する人)75・0%、第4期(高校3年の年齢に相当する人)65・3%。妊娠初期の女性がかかると、胎児が感染し、難聴や白内障などの障害を持った子どもが生まれる可能性がある(先天性風しん症候群)。接種歴がなく妊娠した場合は「人ごみなど感染しやすい場所へ出かけることを避けたほうがよい」という。
市健康福祉局では「未接種や接種歴が不明の場合は、実費となるが接種したほうが良い。家族に妊娠の可能性がある人がいる場合は早めに」と呼びかける。予防接種の問い合わせは宮前区役所保健福祉センター地域保健福祉課(【電話】044・856・ 3254)まで。
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