東京交響楽団のバイオリニストで区誕生30周年特別演奏会のコンサートマスターを務める 廣岡 克隆さん 有馬在住 38歳
音の魅力伝え続けたい
○…来年1月14日、宮前市民館で行われる区誕生30周年記念、東京交響楽団室内合奏団のコンサートマスターを務める。曲目はビバルディ作曲のバイオリン協奏曲『四季』やチャイコフスキー作曲弦楽セレナードなど親しみのあるメロディばかり。「クラシックと身構えずに、純粋に音を楽しんでもらえたらうれしい」と話す。
○…声楽家の父、ピアニストの母と音楽一家に生まれ、自身も3歳からバイオリンを始めた。しかし、「バイオリンを学ぶ自分がボンボンみたいでかっこ悪い」と思い、一度は遠ざかるも、再びバイオリニストの道を目指し、音大に入学。卒業後は、東京交響楽団のアシスタント・コンサートマスターとして入団した。オーケストラと指揮者の架け橋であり、第1バイオリンの首席奏者でもあるコンマスをアシストするのが仕事。「もともとソロを目指していたので『運命』すら弾けなかった」と笑うも、徐々に頭角を現し、今では楽団の欠かせない存在に。
○…自身の奏でる音を、「体の中を通り抜けていく感じ。気づいたら自然に涙ぐむような演奏が理想」と話す。周りからは「相手に寄り添える気配りの人」「生まれ持った華がある人」と評されることがあるが、「実際は緊張するし、調子の悪い時もある。眠れないことも多い」と明かす。年間120ものステージに立ち続けることは容易ではない。「いつも万全の演奏をするために、プライベートでは常にゆったりと構えている」とプロの顔を覗かせる。
○…趣味は登山やフットサル、料理など。「体を動かすことが好き。オフの日はできるだけ音楽から遠ざかるようにしている」。宮前区に引っ越してきたのは14年前。現在はアマチュアの宮前フィルハーモニー交響楽団の指導にも励む。「皆が身近に感じてもらえるような音楽を伝えたい。自分に表現できる音がある限り、いつまでも弾き続けていく」と表情を引き締めた。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月19日
4月12日