社会功労賞を受賞し、かわさきマイスターとしても活躍する 都倉 正明さん 区内在住 85歳
笑顔の花咲かせたい
○…花き業界の発展や後継者の育成に尽力してきたことが認められ先日、市社会功労賞を受賞した。「これまでいい出会いばかりだった。周りの人に恵まれた」と優しくほほ笑む。川崎市技能職団体連絡協議会会長やかわさきマイスターとしての顔も持ち、約7年前から市内の中学校7校を訪問し、後継者育成事業「技能職者に学ぶ」の一環として生け花を教える活動も行っている。「学校では学べないことを教えたい。子どもたちが夢中になっている姿を見るのは楽しみのひとつ」
○…生まれも育ちも宮前区。子どもの頃から花き栽培農家に育ち、花に親しんできた。父や兄も花屋を営み「花屋にはなるべくしてなった」と話す。生産から販売までを行ってきた経験を活かし、新鮮で長持ちする花を提供する。輸入品に頼らず日本独自の気候や風土に合った花を季節に合わせて提案したいとも。「商品を買ってくれた人に幸せになってもらいたい」。正直に、真摯にお客様に向き合う姿勢が信頼関係を築いてきた。
○…趣味は海外旅行。リフレッシュしつつ「なんだかんだ花や飾りのデザインを目で追っているね」とニコリ。都倉さんの洗練されたアレンジメントは日々の向上心からくるのだろう。様々な役職をこなす忙しい日々を送っているが、息抜きに畑仕事も。大根、白菜、ほうれん草、水菜などたくさんの野菜を作る。「畑に行くと無心になれる。自分でつくった野菜には愛着が湧く」。何にもない日は縁側で日向ぼっこ。「うとうとしている時間も幸せ」
○…「これまでお世話になった人への恩返しができれば」。これまでの経験で培った人脈は人生の宝。「人とのつき合いを大切にして長く付き合っていきたい」。若い世代には技術だけでなく気持ちの面も伝えていく。その中で少しでも技術職に興味をもってもらえれば嬉しいとも。夢は生涯現役。「自分のアレンジメントで笑顔を増やしていきたい」
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3月22日