障害者やその家族の暮らしやすさを考えることを目的に活動している宮前区地域自立支援協議会は、乳幼児期からの発達障害の早期相談を訴えている。「専門機関に相談することで成長を促すことができる」と同協議会。現在、区内の相談窓口を集めた啓発チラシを配布している。
発達障害は脳機能障害の一種。主に社会でのコミュニケーションがうまくできない自閉症や、聞く、話す、読むなどが困難になる学習障害、集中力が続かない、じっとすることができないといった注意欠陥/多動性障害などが小児期までに現れたものをいう。
知能の遅れを伴わないため障害と気づかない場合もあり、同協議会ではこの「気づかない」ケースが社会に適応しない二次障害を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らす。
そのケースの1つが周りの子どもたちに比べ成長が遅いと感じた場合、障害が原因と気づかないと「本人の頑張りが足りない」と、子どもを追い詰めてしまうこと。できないことを求められた子どもは成長する意欲を失うばかりか、二次障害として社会との関係性の拒絶や、攻撃性を見せることもある。
一方で、保護者が努力不足と自らを追い込み、過度なストレスにさらされてしまうこともあるという。
「子どもたちの苦手な部分(障害)を理解し、それに合わせて子育てをすることが大切」と同協議会。
例えば、社会生活に必要な行動を身につけさせる時、言語での理解が苦手でも、絵カードや写真であれば内容が理解しやすいことがあるという。
今回作成したチラシは発達障害の理解や教育に関する区内の相談窓口をまとめた。また医療機関からのアドバイスも掲載した。
「早期の診断で保護者と一緒に最適な子育てを見つけてもらいたい。また、発達障害かもしれない、といった不安を取り除くきっかけにも」と協議会メンバーは話す。
チラシは母子手帳を受け取る際に渡されるほか、主に区役所で入手できる。
問合せは区保健福祉センター高齢・障害課【電話】044・856・3304。
宮前区地域自立支援協議会は障害者の「暮らしやすさを一緒に考える」ことをテーマに活動している。
構成メンバーは障害者やその家族、街づくりグループの市民、福祉サービス事業所、区社会福祉協議会、区役所、専門機関など。
2013年度はチラシの作成や、教育機関との連携に向けた情報交換会、重度障害者、高齢者への生活アンケート、福祉相談会などを実施している。
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