宮前消防署と聖マリアンナ医科大学病院、県警によるテロ対策合同訓練が5日、同医大病院で実施された。3機関合同でのテロ対策訓練は今回が初めて。
同訓練は、2019年のラグビーワールドカップや2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会開催などに伴い危惧されるテロ等の緊急事態の際に、警察・消防、医療機関が連携し、被害拡大を防ぐことを目的に行われた。
今回は何者かが院内で化学剤を散布した化学テロを想定して訓練を実施。複数の要救助者の救護や犯人確保に各機関の専門チームが対応にあたった。
参加部隊は消防や警察から8隊25人。大規模災害や事故に対応するため専門的な知識や技術をもつ隊員で構成される宮前高度救助隊や同特殊災害対策隊、県警NBCテロ対応専門部隊などが参加した。同医大病院からは緊急災害時などに出動する災害派遣医療チームD-MATが出動。
訓練では消防、警察の連携による犯人確保から要救助者の救出、散布された化学物質の特定、除染作業、証拠物品の回収を3機関が連携して行った。また、D-MATによる患者を重症度別に優先順位をつけて救護するトリアージ訓練も行われた。
宮前消防署の原悟志署長は「テロ災害においては二次被害を防ぐためにも物質の迅速な特定が必要。自然災害時よりもさらに緊急情報の密な共有が重要となる」とし、今後も各機関との連携を強めていくという。同医大病院救命救急センターの和田崇文副センター長は「自然災害に対する訓練はこれまでも行ってきたが、テロ対策訓練は病院としても初めて。非常に勉強になった。災害拠点病院としての役割を果たせるよう今後も取り組んでいきたい」と話した。
宮前区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|