川崎市は2月2日、インフルエンザ流行発生警報を発令した。暖冬傾向から一転して、1月に降雪を記録するなど、気温の低下と空気の乾燥により流行が開始。市では2009年に流行したウイルスの検出が目立ち、患者割合は就学前後の児童が多いという。
警報は、市内54のインフルエンザ定点医療機関での患者報告数が定点あたり30人を超えた(32・72人)ことを受け、出された。医療機関からの報告をもとに毎週行っている集計によると、市内では昨年末から流行の開始基準(定点患者発生数1人)を超え、徐々に患者数が増えていた。1月11日〜17日は4・83人だったが、同18日〜24日が14・43人、同25日〜31日が32・72人に急増している。
09年流行のウイルス
川崎市では市内16カ所の病原体定点医療機関から検体の提供を受けてインフルエンザウイルスの型検査を実施している。インフルエンザが検出された47件のうち、約半数となる25件が2009年に見つかった新型のA型ウイルス「AH1pdm09」となっている。
このウイルスは09年当時、ぜん息などのアレルギーを持つ人が肺炎などの合併症を引き起こすケースがあったことから、市健康安全研究所では「今回も同様の症状が考えられるので経過を注視したい」と警戒を強めている。また1月26日現在、医療機関の報告では5歳から8歳まで、就学前後の子どもの患者割合が全体の約36%を占めており、集団生活の場での予防徹底も呼び掛ける。
市健康福祉局では予防のポイントとして▽外出から帰ったら必ず手洗いうがいをすること▽マスク着用などで人に咳やくしゃみをかけない「せきエチケット」の徹底▽ワクチン接種を受ける▽湿度を50%から60%程度に保ち、定期的に換気を行う▽発熱や関節痛などの症状がある時は不要不急の外出を避けることを呼びかけている。
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