聖マリアンナ医科大学(区内菅生)発のベンチャー企業、株式会社ナノエッグ(東京都港区/山口葉子代表)が先月20日、ベンチャー創造協議会主催の「日本ベンチャー大賞」で経済産業大臣賞を受賞した。独自の皮膚浸透技術を活用した化粧品の製造・販売から、浸透技術の医療分野での活用を目標に研究に取り組み、女性として挑戦する姿勢が評価された。
「日本ベンチャー大賞」は次世代を担う若者や起業家のモデルとなる新事業を創出した起業家やベンチャー企業を表彰するもの。全国から130件の応募が寄せられ、内閣総理大臣賞1件・経済産業大臣賞2件・農林水産大臣賞1件・審査委員会特別賞2件が選出された。(株)ナノエッグが受賞したのは経済産業大臣賞にあたる「女性起業家賞」。女性起業家からの応募案件(21件)の中で他の模範となるものとして最も高い評価を受けた。
同社は聖マリアンナ医科大学の皮膚科学研究を事業として発足させた企業。2006年の創業以来、同医大との共同研究の中で生まれた独自の皮膚浸透技術を応用した化粧品を中心に開発・販売を行っている。女性ならではの目線でニーズを汲み取ると共に安全性に考慮し代表自らの肌で使用試験を行う等、徹底して取組んでいる。現在、事業も軌道に乗り新商品の発売等と共に、さらなる技術革新のため日々研鑽している。
同社が目標とするのは独自の浸透技術を発展させた医療分野での活用。薬剤を皮膚から浸透させて患部に直接届けることを可能にし、注射針を必要としない投薬の実現を目指す。注射針が不要になれば物資の少なさや衛生面で問題を抱える発展途上国でも活用できる。今回は「医療技術の革新」を目指して会社一丸で取り組む姿勢が評価された。山口代表は「自分の目指す研究を実用化するために企業を設立し高く評価いただき心より嬉しい。熱い大きな夢の実現のため今後も努力していく」と話した。
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