地域の声を議会に! 市政報告Vol.27 子どもが入って遊べるきれいな川に向けて 川崎市議会議員 矢沢たかお
「決算議会」と呼ばれる市議会定例会が10月11日まで開会中です。私は9月24日と27日の決算審査特別委員会環境分科会で質問に立ちました。今回は、以前から取り組んでいる「生活排水対策」の続編についてご報告させていただきます。
課題が多い生活排水対策
下水道がつながっていない浄化槽の内、単独処理浄化槽(以下、「単独」)等による河川の水質汚濁の問題です。台所や洗濯、風呂等からの生活排水が河川に流れ込んでいるという状況が市内にあります。区内で発生した「生活排水が生産緑地(畑)の中を流れている」との相談がきっかけで取り組みが進み始めました。
これまで、平成13年の法改正で新設が禁じられ、し尿のみを処理して生活排水は河川に垂れ流す「単独」が、市内で未だ約3200カ所(区内約390カ所)あることが明らかにされました。
今回の環境分科会で明らかになったのは「単独」による市内の水質汚濁負荷量が、市内で3番目に高いという事実(表参照)。また、年間約2千万円を充て水洗化普及活動を取り組んできた中で、これまで特に「単独」削減を優先した取り組みがされてこなかったことです。
より使いやすい助成制度に
水洗化にあたり、市では助成制度を設けています。ですが、前年度比較245件の水洗化が行われた中で、適用件数はわずか20件。水洗化を進める為には、浄化槽等の所有者の経済的負担を軽減させる取り組みが必要です。実質的な助成内容が30年近く見直されていない本制度について取り上げ、「所有者が使い易い助成制度に見直す時期ではないか」と提案。また、公共衛生の向上や市民生活に与える影響、歳出抑制を理由にあげ、『単独』削減に向けた庁内横断的な取り組みを求めました。上下水道局からは「助成の額や条件の妥当性を今後検討していく」と答弁。さらに「『単独』等については、特に、水環境の保全に影響を及ぼす懸念がある為、今後は、関係局と連携した取り組みに努めていく」と前向きな答弁がありました。
BOD、CODといった環境局が河川毎に把握している指標は今後も重要ですが、一方で「子どもが入って遊べるきれいな川」といった市民に分かりやすい指標も大切なのではと考えています。
「昔は平瀬川が最高の遊び場だった」。地域の人たちの思い出です。将来を担う子どもたちにきれいな川を残すため、今後も取り組みを注視してまいります。
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3月22日