JAセレサ川崎花卉部馬絹支部長として花桃を市長に贈った 名古屋 徹さん 馬絹在住 58歳
「馬絹の花桃」を世界へ
○…馬絹は江戸時代から花の生産が盛んな地域。特に「馬絹の花桃」は「かわさき農産物ブランド」にも指定されている。地域の生産者を代表して2月26日、福田市長に花桃を贈呈した。「花を落とさず、枝を折らないようにするための特殊な束ね方(しおり技術)は、関東屈指とされている」と胸を張る。
○…元禄時代から続く旧家の生まれ。純粋な生産農家ではなく、区内や富士山の麓・忍野村に圃場を有する「生花作家」として活躍中。自宅の軒先や玄関にも、梅や桜などの枝花が美しく飾られている。「富士山がデザインした大自然の恵みを拝借している感覚。生花は育てるところから始まっている」と力説する。物心ついたころから花好きだったが「苦労している親の姿を見ていたので、後を継ごうとは思わなかった」。絵画を学ぼうと、美大を経て日本画研究所に進んだ。
○…二十歳のときに師匠を紹介され、通い弟子になったのが生花作家になったきっかけ。「花に携わる職に就かせようとした親の策略にはまってしまった」と笑う。40歳にして独立。現在は作家活動の傍ら、自宅でサロンを開催。私立高校でも生花の指導にあたる。作品コンセプトは「かわいい、楽しい、日本らしい」。日本の文化を海外に発信することに使命感を燃やす。
○…妻と3人の息子に恵まれ、三男が生花作家の道を歩み始めた。「うれしさ半分。決して楽な道のりではないので止めたが、最終的に押し切られた」と複雑な親心を吐露する。「家の中に芸の肥しはない」。多忙な合間を縫っては旅に出て、7年前からオペラ教室でも表現力を磨いてきた。「馬絹の花桃を地域ブランドとして世界にアピールしたい」。支部長としても世界を見据える。
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4月19日
4月12日