中原区の丸子橋付近に位置する多摩川河川敷に、昨年10月の台風19号を乗り越り500坪にわたり花が咲いている。花壇を管理する「多摩川園芸クラブ」の会員が数カ月かけて押し寄せた泥を掻き出し、花壇の復活を実現させた。
同クラブの早坂政博会長(70)によると被災当時、花は雨水と泥の下敷きになり全く姿が見えなかったという。被災後、花壇を訪れた会員の藤島昇さん(80)は「もう立て直せない。お手上げだと思った」と振り返る。しかし、会員同士で協力し何トンもの泥をすべて手作業で掻き出した結果、数カ月後には種を植えられるまでに回復。今も泥のすべては除去していないが、藤島さんは「よくここまで復活したなと思う。当時の光景からは考えられない」と話す。
同クラブは50年前、みんなで花を育てる場所があれば面白いと川崎市から土地を借りて発足。幸区から手入れに来る人やインド人の家族も参加する。現在、抱える課題は水やりの困難さ。1Km離れた水道か急勾配な坂の先にある川へ水を汲みにいかなければならず、「会員はみんな高齢だから、水汲みが大変で続けられない人も多い」と早坂会長。それでも続けるのは通行人に楽しんでほしいから。「ここはいつ手入れに来てもいい自由な花壇。長く続けてくれる人にぜひ加入してもらいたい」と参加を呼び掛ける。
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