8月30日から9月5日までは「防災週間」だ。そこで、本紙は砥石勝美宮前消防署長に区内の防災の現状と取り組みについて話を聞いた。
――「防災の日」(9月1日)のきっかけとなった関東大震災から97年が経ちます。当時の状況を教えて下さい。
「関東大震災では犠牲者の8割以上が火災で亡くなりました。木造家屋が密集していた、昼時で薪や炭が使われていた、さらに南関東には風速10mを超える強風が起きていた。この3つの要素が多くの火災被害につながったと言われています。『地震だ、火を消せ』の格言は今も教訓として生かされています」
――宮前区の防災活動の現状はいかがですか。
「宮前区内には自主防災組織が75団体あります。消防署は昨年度、宮前区総合防災を含む自主防災訓練に24回参加し、初期消火などの指導を行いました」
――宮前消防署が取り組んでいる面白い取り組みがあると聞きました。
「職場体験に来た中学生を対象に、地元の消防団が講師役となって指導する取り組みを行っています。東日本大震災が起こったのは平日の午後2時46分。こうした大人がいないときに対応するのは中学生などの若者です。彼らに『将来の地域防災のリーダーになってもらいたい』という思いからスタートしました」
――コロナの影響で防災訓練が実施できない状況です。防災週間を機に、私たちができることは何でしょうか。
「まさに『備えあれば憂いなし』です。非常食の賞味期限や懐中電灯の電池、避難所の確認などを行い、防災について家族で話し合う機会にしてほしいです」
――区民へのメッセージをお願いします。
「天災は忘れる前にやってきます。地震だけでなく、あらゆる自然災害への備えが不可欠です。消防署としても地域防災力の充実強化に向けたさらなる取り組みを行ってまいります」
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