秋の叙勲の受章者が11月3日付で発表され、宮前区内からは叙勲4人と危険業務従事者叙勲3人が栄誉に輝いた。元宮前区蔵敷自治会会長の杉田進さん(76)=菅生=と元宮前消防団分団長の山根文男さん(79)=神木本町=に喜びの声を聞いた。
叙勲は国家や社会に対して功労のある人に勲章を授けるもの。杉田さんは蔵敷自治会と向ヶ丘地区連合町内会、宮前区全町内・自治会連合会で会長を歴任。今回の受章について、「光栄だが、歴史を築いてきた先輩方のおかげなので申し訳ない気持ちもある」と先人への感謝の言葉を並べる。
地域とのかかわりは、農家に婿入りしてから始まった。「近隣町内会の若者を集めて『同志会』を作った。今でも交流の続く大切な仲間たちです」と若き日を振り返る。リーダーとして心掛けてきたのは、その会の目的を見極めることだという。現在は全町連の顧問を務める。「いつの時代も地域のつながりは重要。後世にその思いを受け継いでいきたい」と強調した。
山根さんが消防団に入団した頃はまだ分区前。分区後に人数は半減したが、その後は人員を欠くことなく活動した。「昔は農家や商人がやっていたけれど、サラリーマンが多い今は活動も大変だろう」と気に留める。やがて役が付き責任が重くなっても、第一に考えていたのは団員の安全だった。
現在は宮前区交通安全協会の会長。「偉ぶらず天狗にならず、『和』を尊重し、関係各所と調整を図ることが大事」と説く。受章を「光栄でありがたい」と話す。「妻の理解あってここまで突っ走ってこれた」と家族への感謝の気持ちを述べた。
宮前区在住の受章者は以下の通り(敬称略・順不同・年齢は11月3日時点)。
【2020年秋の叙勲】▽旭日単光章(地方自治功労)/杉田進(75)元宮前区蔵敷自治会会長▽瑞宝小綬章(経済産業行政事務功労)/大元修二(71)元特許庁審判部審判長▽瑞宝小綬章(国土交通行政事務功労)/沼田敏樹(70)元国土交通省大臣官房審議官▽瑞宝単光章(消防功労)/山根文男(79)元宮前消防団分団長【第35回危険業務従事者叙勲】▽瑞宝単光章(消防功労)/阿波野俊昭(70)元川崎市消防司令長▽瑞宝単光章(消防功労)/⻆田隆司(69)元川崎市消防司令長▽瑞宝単光章(警察功労)/広島哲雄(72)元石川県警部
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