宮前区役所の区長に就任した 南 昭子さん 鎌倉市在住 57歳
想像力で仕事に広がりを
○…13回目の異動にして初めて宮前区役所にやってきた。「緑が多く、多くの方が住んでいる息吹を感じる」と第一印象。初の区長職にも気負いはない。現場の声に重きを置く「ボトムアップ型」の組織運営を掲げ、516人の職員をけん引していく方針だ。「どの職場へ行っても、以前にお世話になった方がいるのは有難い。こうした縁を大切にしていきたい」とほほ笑む。「区役所は地域の方と最前線で関わる仕事なので、これから交流するのが楽しみ」と話す。
○…「人のためになる仕事がしたい」と大学卒業後に市役所に入所。川崎福祉事務所を皮切りに、これまでさまざまな分野を渡り歩いてきた。印象深いのは、東日本大震災直後に配属された健康福祉局時代。災害医療システムの脆弱性が明るみになり、災害時の体制の見直しに奔走した。「医療関係者と膝詰で議論した。熱心な姿が刺激になった」と振り返り、「仕組みについては、地域の方にも理解してもらう必要がある」とひっ迫する現在の医療現場の声を代弁する。
○…鎌倉育ち。父から「生き様は顔に表れる」と教わり、今も「笑顔」を欠かさない。合唱部だった高校時代を思い出して参加した「かわさき市民第九」。そこで合唱魂に火が付き、5年前から地元の団体に所属。「将来はボランティアとして、高齢者施設などで歌っていたい」と定年後の青写真を描く。
○…「大変な時代で不安な方もいると思うが、住んで良かったと思える宮前区にしていきたい」。心掛けてきたのは「ほんの少しの想像力」。どうすれば仕事に広がりを持たせられるかを問い続けてきた。さまざまな現場で培ってきた経験を、宮前区でも発揮するつもりだ。
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4月19日
4月12日