「ちょこっとおしゃべりベンチ」を発案・主催した 中里 文雄さん 野川本町在住 63歳
ボランティアで街につながりを
○…「これまで設置されるだけだったちょこっとベンチを、地域住民が集える場所にしよう」。宮前第1地区民生委員児童委員協議会会長として、コロナ禍で減少した対面でのつながりづくりの場を提供する。「民生委員児童委員活動を知ってもらうきっかけや、悩み事を相談する場所になれば」とにこやかな笑顔で思いを語る。
○…生まれてから63年間、野川にずっと住み続けてきた。「昔は農家ばかりだったけど、随分街並みは変わったね」と、変わりゆく街に思いを馳せる。本や芝居、大道芸、音楽などさまざまな趣味を持った中学時代。吉田拓郎が好きで、フォークソングに熱中し、作った曲が市の優良賞を取ったことも。「まずはやってみようという気持ちは昔から強いですね」。急きょ決まった今回の取り組みも「まずはやってみる」の精神でスタートした。
○…両親が倒れたことがきっかけで地域ボランティアの取り組みを知った。自分も何か力になりたいと、30代半ばから同地区の児童部会に加入。手話教室や民話を語る会を通して、地域交流の楽しさを実感した。野川小、野川中でPTA会長を務めるなど、子どもの育成にも前のめりになって取り組んだ。「ボランティア活動と自分のやりたいことが、うまくかみ合っていると思う」
○…「民児協は人と人、地域をつなげることが役目」と24年間の活動を振り返る。コロナ禍では、定期巡回の代わりに似顔絵チラシの配布で交流を進めた。地域情報と、委員からのメッセージを配る「民生委員児童委員通信」作成等、新たな取り組みも模索中だ。「野川をずっと住んでいたいと思えるようなつながりのある街にしたい」と今日も真摯に地域をつなぐ。
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3月22日