長沢自治会館の灯篭に7月26日、明かりが灯された。山岳信仰として江戸時代に庶民の間で流行した伊勢原の大山詣りの、古くから続く風習の名残だという。
大山の開山期に合わせて毎年7月26日から8月16日まで、大山に続く辻々では、「講中」と呼ばれる仲間で毎晩灯篭に火を灯す。
初日となったこの日、大山講と書かれた灯篭に、「当番なんだ」と火を入れた片山治郎さんによると、長沢と蔵敷で一緒の講が今も残っているという。「国道246号線は、昔は大山街道と呼ばれていた。講は近隣では高津と多摩にもあったね」とも。同会館の灯篭は移転を繰り返し、ここに落ち着いたもの。
大山は雨乞いの神として農民に親しまれ、参拝仲間で「大山講」が関東南部を中心に結成された。各講の代表者が開山期に合わせ大山参詣に向かい、残った者が地域に大山灯篭を立て、火を灯して仲間の無事を祈ったのだという。
片山さんは「古い風習、続いていくといい」と目を細めて話した。
栃木や群馬にも大山灯篭が残っており、風習が続いている所もある。
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