気温の上昇に伴い、熱中症による川崎市内の救急搬送者が増加している。5月1日から7月29日までに前年比68人増の132人、22日から25日の4連休には27人が搬送された。夏本番、市は区ごとに啓発を強化している。
市内の熱中症における救急搬送者は、5月の9人と6月の24人に対し、7月は25日までに99人と急増。昨年7月の27人と比べ約3・6倍を記録している。22日から25日までの4連休だけでも6月の数字を超える27人が熱中症と診断された。宮前区内は5月に1人、6月に2人で、7月同時点では7人となっている。
掲示物を活用
市は今年度の熱中症予防啓発として、コロナワクチン集団接種会場でのチラシ配架や要請を受けた町内会でのチラシ回覧を実施。市立図書館7館では8月31日までポスターを掲示している。
宮前図書館では特集「とにかく暑い夏を乗り切る」と題して、熱中症や夏バテに関するコーナー展示を実施。予防や対策に関する本の紹介や、環境省や市が発行する各種啓発チラシを設置し、来館者に熱中症予防を呼びかけている。
宮前スポーツセンターでは熱中症予防対策に関する出張講座を23日のスポーツの日に実施。熱中症の現状や予防法を来場者に周知した。
「エアコン使用を」
昨年度は65歳以上の高齢者が、市内熱中症搬送者の54%を占めた。市によると男性の割合が7割超と高いほか、気温が高くなり始める午前9時ごろが多いという。市は「午前中は湿度が高く、気温も急激に上がる。コロナ下でステイホームや在宅勤務中に、エアコンを使用していなかったことが考えられる」としている。宮前消防署救急係長の高野篤史さんは「屋内でも熱中症のリスクはある。塩分と水分を補給し、快適な温度調整を心掛けてほしい」と話す。環境省と気象庁は今年度、熱中症リスクが特に高い際に発令する「熱中症警戒アラート」を、4月28日から10月27日まで全国で実施。期間中、市は高齢者に特化した啓発に取り組んでいる。
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