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宮前区版 公開:2021年11月26日 エリアトップへ

シェアオフィス ノクチカで個展「氷と後光」を開いた 田原 田鶴子さん 宮崎在住 65歳

公開:2021年11月26日

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故郷の景色 絵筆に乗せ

 ○…宮沢賢治童話の世界を油彩画で表現する画家。賢治の言葉の美しさに惹かれ、数多くの作品を描いてきた。大手出版社の発行する童話絵本の表紙を担当し、日本各地で個展を開く。絵に情熱を込め、これまで描いた作品は170枚以上。「描いたり作ったり、何かを形にすることがとても好き。表現の世界はとても楽しい」と絵画への思いを笑顔で語る。

 ○…賢治と同じ岩手県出身。小学生の時、先生に絵を褒められた経験から、絵画にのめり込む。大学では教育学部の美術科へ。教員を志す同期が多い中、「絵を描きたい」と東京でイラストレーターに。結婚後、宮崎台周辺に移り住んでからはより一層、賢治の世界を表現すべく油彩画に向き合った。「木々も多く、花や自然がいきいきとしている」と宮前区の印象を語る。

 ○…休日の楽しみはガーデニング。バラやサルスベリをベランダで育てながら、景色を共に眺める時間を楽しむ。画家の活動を支えるのは、出版社の職場で出会った夫。28歳で入籍して以来、物腰柔らかく創作活動をサポートし続ける。「夫の支えがあってこそ。とてもありがたい存在」と感謝を込める。

 ○…「ふるさとの原風景を透明ある形で表現できれば」。青春時代を過ごした故郷・岩手の記憶と賢治の表現を重ね合わせ、どこか懐かしい自然と景色を多く描く。「迷ったら行動すること」を大切に日々の生活に励む。鷺沼のヨガスタジオに通う友人とチャリティーグループを結成。ハンドメイドの小物を販売し、売上を災害被災地に寄付する活動も行う。目指すのはコツコツ長く絵を描き続けることだ。「健康第一に創作活動を続けていければ」。賢治に魅せられた思いは未だ燃え続けている。

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