吉永順子(すみこ)さん(72)=平3丁目=が「わがまち花と緑のコンクール」で個人部門の大賞に輝いた。6月25日の表彰式で吉永さんは「ガーデニングやコンポストを通して、小さな縁がいつしか大きな地域のつながりになれば」と、思いを語った。
コンクールは、さまざまな場所でのガーデニングの成果を表彰し広く紹介することで、市民の緑化意識の高揚を図ることを目的に川崎市が行なっている。18回目を数える今回は120点の応募があり、現地調査と学識者等による選考委員により各賞が選定された。
吉永さんは第8回のコンクール時に初めて応募し、奨励賞に。「どうせなら最高賞を目指そう」と毎年応募して10回目で念願の大賞に選出された。「ブロック塀からこぼれる草花に生育の良さがうかがえ、ご主人によるザルを使った魅せ方の工夫など好感の持てる全体バランス、オープンガーデンを開催している」などの評価を受け、表彰式では福田紀彦市長から賞状を受け取り、壇上で写真を交えて発表を行った。
吉永さんがガーデニングを始めたのは20年ほど前。当時、料理の仕事をしていたことから庭でハーブ類を育て始めたのがきっかけだった。
吉永さんの庭には、数々のハーブ類や、春はチューリップやバラ、夏はアガバンサスやヒマワリなど四季折々の花が咲く。その一つひとつの草花に思い入れがあり、大事にしているのだという。梅雨時の夜には「三種の神器」の懐中電灯とピンセット、ナメクジ避けに効果があるという紅茶の茶葉を手に毎晩虫退治するなど、手間と愛情を注いでいる。夫も工作で協力。屋内での会話がためらわれるコロナ下には、オープンガーデン&スペース提供カフェとして庭を開放。地域住民が憩う交流の場にもなっている。
蒔かぬ種は生えぬ
吉永さんが大事にしているのは、亡き母の「蒔かぬ種は生えぬ」という言葉。現在は自身の座右の銘となり、近所の平池の谷公園や向丘出張所などにも近隣住民と協力しながら花々を植えている。「蒔いたからには咲くように努力したい。花々に癒しをもらい楽しい日々を送りたい」と笑顔の花を咲かせた。
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