女性に対する暴力をなくしていこうと、国際的に取り組まれている「パープルリボン運動」。11月12日から11月25日までの期間中、川崎市や男女共同参画センター「すくらむ21」(高津区)などでも運動が行われている。
1994年にアメリカで始まった「インターナショナル・パープルリボン・プロジェクト」が発端とされるこの運動。女性たち自らがシンボルとなる紫色のリボン、通称「パープルリボン」を身に着け、暴力根絶の意思を示すものだ。現在では40カ国以上で取り組まれている。
川崎市では、この運動に対する意志表明として11月12日から2日間、新庁舎を「パープル」にライトアップした。
男女が共に自立し、平等で快適に暮らしていくことを推進している「すくらむ21」では、女性に対する暴力問題を少しでも解決していこうと、2009年から運動へ参画。今年度は、11月30日(木)まで特設ブースを設置するほか、物干しロープに思いを残す「クロースライン」という表現を用いて、訴えたいことや悩んでいる「声」を、匿名で残す参加型アートを取り入れた。記された「声」を見て、他者の経験や社会問題を知ってもらうことが主な狙い。
会場に足を運べなくても、この取り組みへ参加意思を表明できるよう、すくらむ21の「インスタグラム」も開設。無料情報誌では「女性に対する暴力」を特集しており、同施設や市内の公共機関などで入手できる。
DVの相談は902件
すくらむ21では「女性のための総合相談」を設けており、昨年4月から3月に寄せられた相談件数は2593件。うちDV被害に関しては、902件と相談内容の3割強を占めている。
同施設の担当者は「市内だけでなく全国的に見ても、DVの相談は増えている。苦しんでいる人や困っている人がいることを知ってもらうことが大事。皆さんが記した言葉が勇気につながる人もいる」と話し、運動への参加や支援物資の寄贈も呼び掛けている。
宮前区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|