10月は乳がんの早期発見・早期治療を目指す「ピンクリボン月間」。川崎市は10月9日まで本庁舎(川崎区)をピンク色にライトアップし、市の検診制度など乳がんに関する知識の普及啓発をアピールした。
日本では女性の9人に1人が乳がんになると推計される。乳がん患者は30歳代から増え始め、働き盛り世代のがん死亡原因のトップを占めるが、早期発見で治療すれば9割以上が治ることから、国は40歳以上の女性に乳がん検診を勧めている。
川崎市では、40歳以上の女性市民は2年に一度、市内の登録診療機関で問診とマンモグラフィによる検診を千円で受診できる。さらに今年度4月1日時点で40歳の女性市民には、無料で受診できるクーポン券を送付している。
2023年度に乳がん検診をうけた女性市民の割合は51・4%で、市の総合計画の「第3期実施計画」で目標に掲げた50%を超えた。一方で市が実施する乳がん検診の実績(22年度)をみると、対象者約23万人に対し受診したのは2割未満の約4万6千人。無料クーポンの対象者に限れば、利用者は1割にとどまり、制度が周知されているとは言い難い。
市の担当者は「対象者には引き続き乳がん検診の重要性を訴えていく」としている。
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