今年の宮前区内で発生した交通事故件数が9月末時点で446件となり、すでに前年比で100件を超えた。宮前警察署は「明確な原因はわからない」と頭を抱えており、すでに実施している取り締まりや安全運転指導・啓発等の対策を徹底していく、としている。
今年の宮前区内の交通事故件数は、1月に前年比30件増を記録。3月・4月はマイナスだったものの、7月に再び25件増になるなど、二けた増が続出。9月末時点で、ついに108件上回った。交通事故は全国的に減少傾向にあり、今年も9月末時点で前年同期比1万7391件減という現状と、100件超えは県内58自治体の中でも藤沢市、大和市、厚木市と宮前区の4自治体だけということからも、異常事態といえる。
内訳では、65歳以上の高齢者の絡む事故が28件増加。また、自転車事故が33件増、二輪車事故が23件増となっており、いずれも交差点およびその付近で多く発生している。また、路線別では、尻手黒川線が一番多くなっている。
宮前署によると、「宮前区は65歳以上の免許所有者が市内で一番多く、それが高齢者事故の多い一因にあるかもしれないが、高齢者人口自体が多い中原区などがそこまででないため、何とも言えない」とし、路線についても「事故が多いのは例年と変わらない路線で、目立って増えているところはない」という。「いろいろ分析しているが、これといったものはない」と頭を抱える。
年初から危機感を抱いた同署は、1月から市営バスに協力を依頼し、車内で注意喚起を促す放送を開始。3月からは東急バスにも拡大した。また、2月から第一交通機動隊と連携して取り締まり強化を図ったほか、交通安全イベントや安全教室を通して教育や啓発を続けてきた。
しかし今のところ目に見えた成果は出ていない。
同署は「決め手はないが、今後も少しでも事故が減るよう、取り締まりや自転車を含めた運転指導やマナー啓発の徹底、また、区の道路公園センターとも協力し、横断歩道や道路の危険個所の素早い補修等も行っていきたい」と話している。
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