市は、市内初の国史跡に指定されている橘樹官衙遺跡群について、保存活用計画を策定し、先月公表した。同遺跡群の歴史的価値と魅力を広く周知するため、「史跡公園」の整備や保存管理、活用、管理運営体制等が盛り込まれている。
橘樹官衙遺跡群は、高津区千年から宮前区野川にかけて所在。2015年3月に市内初の国史跡に指定された。
市は同遺跡群を将来にわたり保存し、広く周知していくために保存活用計画を策定。保存管理や活用、整備、管理運営体制等について、基本方針と基準を示した。
基本方針では、「史跡公園」として整備を図ることが盛り込まれた。市は「地域住民や市民らにとって憩いの場や交流の場としての利用とともに、学習の場となるように整備する」としている。併せて周辺に展開する歴史的・文化的資産との一体的な活用を図り、歴史や古代史を体感できる場を目指すという。計画地内にはすでに整備され供用されている「たちばな古代の丘緑地」があるため、それを活かした整備を行っていく。
今年度中に公園整備のための基本計画をまとめ、来年度整備設計を行う予定。現時点では具体的な広さや中身については決まっていない。
市はこれまで史跡の保全管理を行っている地元の史跡保存会の協力を引き続き得ながら、保存、管理運営を進めていくとしている。
同遺跡群に関して活動する保存会の窓口的役割を果たしている影向寺重文・史跡保存会の柴原裕会長は「整備されればさらに注目される。特に保存管理は重要になってくる。これまで同様に力を入れていきたい」と話している。
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