神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2018年8月10日 エリアトップへ

「神奈川県原爆被災者の会」川崎支部の支部長として語り部活動などを続ける 山口 淑子(よしこ)さん 高津区在住 86歳

公開:2018年8月10日

  • X
  • LINE
  • hatena

今日一日を、全力で生きる

 ○…「あの朝、私は1階の居間にいてね。いきなりピカーってすごい閃光が目に飛び込んできたと思ったら、次の瞬間にはつぶれた家の柱の下敷きになって真っ暗闇の中だった」。73年前のあの日、広島への原爆投下で爆心地からわずか1・3キロ離れた自宅で被爆。当時13歳、女学校1年生だった。怪我を負ったものの一家5人は無事で、火災から逃れるために近くの川の中州に避難。その道すがら爆風で皮膚がただれて苦しむ人、一帯を焼き払った旋風が放つ猛烈な熱と悪臭、勢いに「火がいつ襲ってくるか怖くて怖くて。長い夜だった」

 ○…大阪で育ち、父親の転勤に伴い、原爆が投下された年の正月に広島へ。3年後に東京に引っ越した高校生の頃から被爆者団体の活動を手伝い始めた。「あの体験をした一人として、そして放射線の影響など被爆者へのいわれなき差別が悲しくて」ときっかけを語る。結婚して川崎に移ってからも活動を続け、約10年前から「神奈川県原爆被災者の会」川崎支部の支部長を務める。市内でも多い時には800人以上の被爆者がいた。同会では毎年秋に鎌倉で慰霊祭を行う。語り部の活動では子どもたちに当時をできるだけ温和に語る。「子どもたちを怖がらせてトラウマにしたくなくて。ただ、日本にそんな時があったことを知ってもらえたら」と思いをはせる。

 ○…川崎に来てからは子ども会や民生委員、二ケ領用水での灯ろう流しなど数々の地域活動に従事してきた。趣味のカメラでは、杖をつく今でも海外まで行って撮影するなど活発的だ。「あの体験をして明日生きていられる保証はないと知った。なら、やりたいことをその時やらなきゃね。頼られるうちが花よ」。朗らかなその笑顔に秘められた芯の強さが、一つひとつの言葉に表れていた。

宮前区版の人物風土記最新6

飯田 康行さん

宮前消防署長に就任した

飯田 康行さん

横浜市在住 58歳

4月19日

斎藤 優貴さん

数々の国際ギターコンクールで優勝し、世界を舞台に活躍するギタリスト

斎藤 優貴さん

多摩区出身 26歳

4月12日

森川 敦子さん

運営する学童で企業と共創しSDGsプログラムを実施した

森川 敦子さん

宮前区在勤 38歳

4月5日

佐藤 翠(みどり)さん

川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」で居場所事業を担う

佐藤 翠(みどり)さん

東京都在住 32歳

3月29日

岸 真介さん

馬絹地域の有志を率いて落書き消しを行った

岸 真介さん

馬絹在住 67歳

3月22日

太田 隼矢さん

美男コンテスト「ミスター・ジャパン2023」でグランプリを受賞した

太田 隼矢さん

宮前区出身 26歳

3月15日

永代供養・合祀墓は4万円から

納骨にお困りの方「眞宗寺」の永代供養墓は後々の費用なし、生前申込・改葬代行

044-965-0965

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

  • 3月22日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook