宮前区役所、市民館、図書館の移転の可能性を含め、川崎市は「さぎぬまプロジェクト」として再開発後の鷺沼駅前に設置する公共機能の検討を進めている。11月の意見交換会の後も、行政の区民の声を聴く動き、区民から要望を届ける動きが続いている。市の基本方針案の発表は来年2月。(中面に関連記事「予算要望」)
子育て世代の声も
1日に行われた宮前区PTA協議会(上村和弘会長)の「情報交換会」の場で、宮前区による鷺沼駅前再開発についての概要説明や意見聴取の時間が設けられた。
小田嶋満区長が「子育て世代の声をもっと汲み取りたい」と上村会長に協力を依頼。区内の各小中学校から会長、役員ら約80人が集うこの日に行われた。
川崎市はこれまで、関係団体への説明やヒアリングを約60回行ってきたが、同協議会へは情報提供のみに留まっていた。小田嶋区長は冒頭、「子育て中の皆様の視点で宮前区全体をどうしていきたいか、ご意見をいただきたい」と挨拶した。
区は意見票を配布し、後日学校を通じて回収する。基本方針案作成に向け参考にしていくという。
まち協が要望書
宮前区まちづくり協議会(田辺洋一郎理事長)は11月28日、「さぎぬまプロジェクト」の宮前区の担当部署である企画課に要望書を提出した。
同協議会は再開発に関する諸問題に対して4月に特命委員会を立ち上げ検討を進めてきた。同協議会の「まちづくりの中間支援組織」の観点から「市民参画」「期待する機能」「懸念事項」などをまとめている。
区企画課によると、区内の団体から「さぎぬまプロジェクト」に対して要望書が提出されたのは初とのこと。区企画課は「いただいたご意見は市としての考え方としてまとめていく」としている。
ホームページに意見箱
市は11月16日からホームページ上の「宮前区のミライを考える さぎぬまプロジェクト」のページ(宮前区役所のホームページトップからリンク)内に、プロジェクトに対する意見を募集する「意見箱」=投稿フォーム=を設置した。
「鷺沼駅周辺に望む公共機能」など5つのテーマを選択して、意見を述べることができる。寄せられた意見は、基本方針案の策定に向けた取組に活かす、としている。個別の回答はない。
市は市民意見を踏まえた上で、鷺沼駅前再開発の公共機能に関する基本方針案を来年2月に発表する。パブリックコメントを経て3月に基本方針として策定する。
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