直売所が人気 生産者の顔分かり“安心感”
川崎市内産野菜を栽培する農家の直売所が密かに賑わいを見せている。
福島第一原発の事故で同県などの野菜の一部に暫定規制値を超える放射性物質が検出されたため、厚生労働省が摂取や出荷に制限を出したことは記憶に新しいが、4月25日現在、福島県産の一部野菜と水産物を除き制限は解除されている。
川崎市の農家にとってこの事態は他人事ではなく、震災直後の野菜は風評被害により市場で売行きが落ちたという。しかし今「直売の野菜が売れている」と話すのは上作延で原木しいたけ栽培を営む程塚健さん。
程塚さんの畑には小さな直売所がある。最近、原木しいたけの売行きが好調で、市場への出荷に回らないほどだとか。「川崎の野菜は影響がないことが消費者に理解されてきている。その上、生産者の顔が見える直売という形は、より安心感を高めているのでは」と程塚さんは分析する。この日も溝口駅から徒歩で訪れた主婦の姿が見られ、「散歩ついでに3回来ているけれど、売切れていて残念」と笑顔で話していた。
消費者だけでなく生産者にとっても、お互いの気持ちに直に触れることができる直売所は大事なコミュニケーションの場になっているようだ。
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3月29日