下作延第二町会 街美化にゴミストッカー 集積所約50カ所に設置
下作延第二町会(柳健四郎会長)では街の美化活動の一環として、ゴミ集積所約50カ所にステンレス製のストッカーを設置している。「我が街を綺麗に」。住民の意識の高さから生まれた取組みによって、以前のようなゴミの散乱は影を潜めているという。
カラスがつついて路上にゴミが散乱、通行人やドライバーが便乗してゴミをポイ捨て、ネズミも出た―。
ゴミの集積所がそんな状態だった頃、住民らによる清掃活動が追いつかないこともあったという。
「自分達の街は自分達で綺麗にしよう。それによって街の美化が進むだけでなく、犯罪者の付け入る隙も減るはず」。住民らの声を受け、第一号となるゴミストッカーを導入したのが約15年前。以来、年に3、4棟のペースで購入し、町会内で区役所に近く、道路に面している集積所から順次、設置していった。
腐敗せず長持ちするようにと選んだストッカーはステンレス製で、価格はサイズにより1棟十数万円から数十万円。行政等からの助成はないが「町会会議で提案があった際、全員賛成だった」と当時の町会役員、現在は会長を務める柳さんは振り返る。
同町会内には合計約70カ所のゴミ集積所がある。ステンレス製ストッカーが約50カ所、集合住宅専用が10カ所、残る10カ所には金具でできた折り畳み式のカゴを設置している。折り畳み式にしたのは、狭い路地などで車両の通行を考慮した結果だ。
「綺麗になった」
最後となるステンレス製ストッカー=写真=が町会会館前に設置されてから1年。昨年、隣接地で納涼祭を企画した際には、参加した多くの地域住民から「綺麗になった」との声が寄せられた。今では全体的にカラスも減り、ゴミの散乱も見られなくなったという。
同町会婦人部の面々も「環境が良くなった」、「ここまで(活動が)徹底している町会は珍しいのでは」と話すなど、我が街を誇りに思う気持ちも広がっているようだ。
取組みは関係機関の目に止まり、高津区廃棄物減量指導員連絡協議会の会報誌で紹介された。市役所環境局・宮前生活環境事業所も「とてもありがたい活動」としている。
各ストッカーに貼られている、ゴミの出し方や曜日等を分かりやすく示した案内板は町会総務部長のお手製。その存在も街の美化に一役買っている。
柳さんは「諸先輩方の努力と地域の皆の意識の高さがあってこそ実現できたこと。身の回りから美化を進め、それが周囲に広がっていけば」と話している。
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4月26日