首都圏を中心に手足口病が流行している。川崎市でも7月に手足口病患者が急増し、警報レベルを3年ぶりに超えた。市では家庭や幼稚園などに対し、「手洗いなど感染予防に努めてほしい」と呼びかけている。
手足口病は、3〜5日間潜伏期間をおいて口の中や手足に水膨れができる感染症。主に夏季に流行し、7月下旬がピークとなる場合が多い。患者の9割は6歳以下の乳幼児で、ほとんどの場合は軽症で特別な治療の必要はなく数日で治るが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症が生じることがあるという。
市によると、6月下旬から患者の報告数が増加。7月8日から14日の1週間に市内33定点医療機関で、1カ所あたり8・55人の患者が手足口病と診断され、警報レベルの基準値である5人を超えた。基準値を超えるのは、全国的に大流行した2011年以来。
手足口病は、患者の咳やくしゃみを吸い込んだり、ウイルスが手を介して口に入ったりすることで感染する場合が多い。感染予防としては、手洗いやうがいなどが有効だが、タオルなどにも付着している可能性もあるので集団生活での共用は避けることが望ましいという。
患者で最も多いのが2歳以下の小児。抵抗力が弱く、ウイルスの種類も多いため、何度もかかってしまう小児も少なくないという。
市健康福祉局の担当者は、今後も患者数が増加する可能性が高いことから「小さな子どもがいる家庭や幼稚園、学校などでは特に手洗いやうがいなどを行い感染予防に努めてほしい」と話す。
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